「言いたいことはあるのに、うまく言葉にできない」
「話しているうちに、結局何を伝えたいのかわからなくなってしまう」
「ちゃんと説明したつもりなのに、相手にうまく伝わっていなかった」

仕事をしていると、こんな経験はありませんか?

部下や後輩に仕事を依頼するときや指導するとき、会議で自分の意見を伝えるときなど、自分の考えを整理して、相手にわかりやすく伝える力は、さまざまな場面で必要になります。

私自身、「自分ではなんとなくわかっているのに、うまく言葉にできない」「もっと相手に伝わる言い方ができたらいいのに」と感じることが多々ありました。

そこで読んだのが、木暮太一さんの『すごい言語化』です。

単に「話し方が上手くなる」ためのテクニックではなく、自分の考えを整理し、言葉にして、相手に伝えるための考え方が紹介されています。
「何を言いたいのかわからない」「うまく言葉にできない」という状態から、自分の考えを整理して、相手に伝わる言葉を選ぶためのヒントを得られます。

この記事では、『すごい言語化』の内容をわかりやすく要約しながら、特に印象に残ったポイントや仕事で活かせそうだと感じたことを紹介します。

こんな方におすすめの記事です
  • 自分の考えをうまく言葉にできない方
  • 話しているうちに、何を伝えたいのかわからなくなってしまう方
  • 部下や後輩への指示・指導をわかりやすくしたい方
  • 仕事を依頼するとき、相手に意図がうまく伝わらないと感じる方
  • 会議や打ち合わせで、自分の意見をうまく伝えたい方
  • 「もっと相手に伝わる言葉を使いたい」と思っている方
  • 『すごい言語化』の内容や感想を知りたい方
  • 『すごい言語化』を読むか迷っている方

『すごい言語化』とは?基本情報を紹介

『すごい言語化』は、自分の考えを整理し、相手に伝わる言葉にするための「言語化」について学べる一冊です。

著者は、言語化について発信している木暮太一さん。
「言いたいことがうまく言葉にできない」「相手に伝えたつもりなのに、意図したように伝わらない」といった悩みを解決するために、「何を」「どう言葉にするのか」という考え方が紹介されています。

仕事での指示や依頼、会議での発言、プレゼンなど、誰かに何かを伝える機会が多い方にとって、日々のコミュニケーションを見直すきっかけになる本です。

項目内容
書籍名すごい言語化 「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法
著者木暮 太一
出版社ダイヤモンド社
発売日2023年6月7日
価格1,760円
ページ数256ページ

『すごい言語化』を要約|「伝わる言葉」はどうつくる?

本書では、言葉が思考や行動のベースになると紹介されています。

自分の中にある感覚や考えが「なんとなく」のままでは、それを相手に伝えることはできません。まず「自分は何を伝えたいのか」を明確にし、それを相手が理解できる言葉に置き換えることが重要です。
そのための具体的な方法として、「PIDAの4法則」や、ビジネスで伝えるべき「5つの項目」などが紹介されています。

本書で紹介されている「言語化」の考え方を、具体的に要約していきます。

1. 「なんとなく」を言葉にするには、自分の感覚に目を向ける

人が自分の感覚として明確に認識できているのは、わずか5%程度だとしています。
残りの95%は自分でもはっきり認識できず、「なんとなくそう思う」という状態になっています。

普段は意識していない自分の感覚を言葉にすることができれば、自分が本当に望んでいることや、自分の考えを明確に把握できるようになります。

これは仕事についても同じです。「自分はなぜこの仕事をしているのか」「この仕事にはどんな意味があるのか」といったことを言葉にすることで、自分が手掛けている仕事の意義を理解できるようになります。

つまり、言語化によって、自分の中にある曖昧な感覚を明確にしていくことが重要です。

2. 言語化は「どう伝えるか」より「何を伝えるか」

言語化というと、「わかりやすい話し方」や「相手に伝わる表現」を考えがちですが、本書で重視されているのは、「どう伝えるか」ではなく「何を伝えるか」です。

相手に何かを伝えるときは、まず「相手に何を理解してもらいたいのか」「何を伝えれば、その商品やサービスに価値を感じてもらえるのか」を考えます。

たとえば、商品の特徴をいくつも説明するだけでは、相手にとって本当に必要な情報が伝わるとは限りません。相手に理解してもらいたいことを明確にし、それに必要な情報を選ぶことが大切です。

つまり、言語化では「どんな言葉を使えば伝わるか」を考える前に、「何を伝えるべきか」を決めることが重要です。

3. 「PIDAの4法則」で伝える内容を整理する

「何を伝えるか」を明確にするために、PIDAの4法則が紹介されています。

ステップ内容具体例
① Purpose(目的)何のために言語化するのか高単価でも商品を買ってもらう
② Item(項目)何を伝えればいいのか品質の高さ
③ Define(定義)その項目は具体的に何を意味するのか故障率が低い
④ Apply(当てはめ)具体的にどう表現するのか故障率が年間〇%

PIDAとは、Purpose(目的)・Item(項目)・Define(定義)・Apply(当てはめ)の頭文字を取ったものです。

「何のために言語化するのか」という目的を明確にし、そのうえで「何を伝える必要があるのか」を考えます。次に、その項目が具体的に何を意味するのかを定義し、最後に相手に伝わる具体的な表現に当てはめていきます。

この4つのステップを順番に考えることで、頭の中にある曖昧なイメージを、相手に伝わる具体的な言葉へ整理していくことができます。

4. ビジネスでは「なぜそれを・なぜ今・なぜ私から」を言葉にする

ビジネスで相手に何かを提案するとき、伝えるべきことは意外と多くありません。

大切なのは、「なぜそれを」「なぜ今」「なぜ私から」を相手に伝えられるようにすることです。

たとえば商品やサービスを提案する場合、特徴やメリットをただ並べるのではなく、「なぜこの商品なのか」「なぜ今必要なのか」「なぜ自分から買う価値があるのか」を、5つの項目に分けて整理します。

段階内容何を伝える?
① Value(価値)その商品・サービスで何が得られるのか相手の悩みがどう解決されるのか
② Differentiation(差別化)なぜ他ではなく、自分の商品なのか他の商品では得られない価値
③ Reliability(信頼性)本当にその価値を実現できるのか実績や事例、提供者への信頼
④ Process(プロセス)どうやって価値を実現するのか具体的な仕組みや手順
⑤ Action(行動)相手に何をしてほしいのか次に取ってほしい具体的な行動

この5つの項目は、商品を売る場面に限りません。
会議で新しい企画を提案するときも、「この企画をやりたい」と伝えるのではなく、どんな価値があるのか、なぜこの方法なのか、実現できる根拠はあるのか、最終的に何を決めてほしいのかまで整理すると、相手に伝わりやすくなります。

つまり、5つの項目を意識して伝えたい内容を整理することで、営業・商談・プレゼン・社内会議など、さまざまなビジネスシーンに応用できます。

5. 自分の意見や感想を言語化する方法

「なんて言ったらいいんだろう」と悩んだり、意見や感想を求められても、何も思い浮かばない経験はありませんか?
そんなときは、自分の感覚に目を向け、重要な感覚を自覚することが言語化につながります。

ビジネスで意見を求められたとき

ビジネスで意見を求められたときは、「どう伝えるか」ではなく「何を伝えるか」を考えます。
新しい商品アイデアについて意見を求められたら、その商品に価値があるのか、なぜ自社が手掛けるのか、既存の商品・サービスではなぜいけないのか、なぜ今売れるのか、なぜ自分たちが手掛けるべきなのか、といった点を考えます。
こうした視点から考えることで、漠然とした「なんとなく良さそう」「ちょっと違う気がする」といった感覚を、具体的な意見として言葉にしやすくなります。

個人的な意見や感想を言葉にするとき

自分自身の感想や意見を言葉にするときは、「自分の気持ちが揺れた部分」に目を向けることがポイントです。
「面白かった」「よかった」だけで終わらせず、どこで気持ちが動いたのか、何が意外だったのか、誰かに伝えたいと思ったのはどこなのかを考えてみます。
自分が「教えたい」「共有したい」と感じたところには、自分なりの興味や驚きが表れています。そこに焦点を絞ることで、より自分らしい意見や感想を言葉にしやすくなります。
また、「自分の不安と期待に目を向けること」も、自分の感覚を言語化する方法のひとつです。不安や期待は自分自身が感じているものだからこそ、そこに目を向けることで、「なんとなく」としか捉えられなかった気持ちも言葉にできるようになります。

『すごい言語化』を読んだ感想

実際に『すごい言語化』を読んで感じたリアルを紹介します。

自分の感覚に目を向けることが、言語化の第一歩だと気づいた

仕事をしていると、会議や社外の人との打ち合わせなどで、自分の意見や感想を伝える場面があります。

私自身、「言いたいことはあるのに、うまく言葉にならない」と感じることがあり、「もっと上手に話せたらいいのに」と思っていました。コミュニケーションスキルが足りないのかな、語彙力が必要なのかな、それとも何か特別なテクニックがあるのかな、と考えていました。

しかし、本書を読んで、そもそも言語化するときの視点が違っていたことに気づきました。
大切なのは、うまい言い方を探すことではなく、自分の感覚に目を向けて、「何を伝えたいのか」を明確にすること。

どんな場面でも「どう伝えるか」より「何を伝えるか」が重要だという考え方は、これまでの自分にはなかった視点でした。

本書を読んだことで、「言語化するには、まず自分の中にあるものを見つければいい」とわかり、少し気持ちが楽になりました。

特別な場面だけでなく、日頃の何気ない会話の中でも「今、自分は何を感じたんだろう」「何が印象に残ったんだろう」と考えることで、言語化の練習ができそうだと感じました。

思っていたよりも営業トークの例が多かった

正直なところ、私が最初に期待していた内容とは少し違いました。

私は「自分の考えをうまく言葉にする方法」を知りたくて、この本を読みました。

実際に読んでみると、言語化の考え方そのものは仕事や日常のコミュニケーションにも活かせる内容ですが、具体例として紹介されるシーンは、商品やサービスを相手に提案する営業トークが多いと感じました。

そのため、私のように「自分の考えを言葉にする方法」や「日常の会話で、うまく言葉にできない悩み」を解決したいと思って読むと、「思っていた内容と少し違う」と感じるかもしれません。

しかし、営業トークの事例を通して紹介されている「何を伝えるかを明確にする」という考え方は、営業だけに限ったものではありません。
会議で自分の意見を伝えるときや、プレゼンで企画を説明するとき、仕事を誰かに依頼するときなどにも応用できます。

営業トークの具体例をもとに、「相手に何を伝えるのか」を整理する方法を学ぶ本として読むと、内容を仕事に活かしやすいと感じました。

『すごい言語化』はこんな人におすすめ

実際に『すごい言語化』を読んでみて、特に次のような方に向いていると感じました。

  • 営業や商談で、商品の価値を相手にうまく伝えたい方
  • 「なぜこの商品・サービスなのか」を相手に納得してもらえるように説明したい方
  • プレゼンや企画提案で、伝える内容を整理してから話したい方
  • 会議などで自分の提案や意見をわかりやすく伝えたい方
  • 「どう話すか」よりも「何を伝えるか」を整理する方法を知りたい方
  • 相手に伝わる言葉を考えるための具体的なフレームワークを知りたい方

単に話し方や語彙力を身につけるのではなく、「何を伝えるのか」を明確にして、相手に伝わる形に整理する方法が紹介されています。

営業トークの具体例が多く、「なぜそれを・なぜ今・なぜ私から伝えるのか」を整理する考え方や、PIDAの4法則など、実際のビジネスシーンで使える考え方を知りたい方には、活用しやすい内容だと思います。

まとめ|「伝える」から「伝わる」へ

『すごい言語化』では、自分の考えを整理し、言葉にして、相手に伝わる形にするための考え方が紹介されています。

「言いたいことはあるのに、うまく言葉にできない」「もっと相手にわかりやすく伝えたい」と感じている方にとって、「何を伝えるのか」を整理することから始めるという視点を得られる一冊です。

相手に「伝わる言葉」を身につけたいと思っている方は、ぜひ実際に本を読んで、自分の言語化に活かせるヒントを見つけてみてください。